リトルカブ 20年間の記録。メンテナンスやツーリングの記録
リトルカブとの出会い(1999年)
学生時代のアシとして1999年12月に購入。当初、オシャレっぽいスクーターを買うつもりで、特にカブに興味はなかったのですが、友人に紹介されたバイクショップでたまたま売っていた中古の赤いリトルカブが突然気になり、少々予算オーバーでしたが購入に至りました。そこから一生カブの泥沼にはまるとは思いもよらず…。
ちなみに、このリトルカブはワケありらしく走行距離100km程度だったと思います。
東海集中豪雨で水没(2000年)
購入から1年も経たない2000年9月12日、東海集中豪雨襲来。マフラーに水が達する頃「ガムテープでマフラーにフタしとけばやり過ごせたかな~」程度に思っていたのですが、その後、急激に水位が上がり、気がつけば完全に水没…。自宅周辺は2m近くの水位となり、リトルカブがあった付近からポワーンと浮かんでくる油膜が悲しさを演出していました。
(↑)これはまだ水位が上がっている途中。このあとミラーも完全に水没し見えなくなりました。
(↓)水が少し引き、無残な姿を現したリトルカブ。ブロック塀に最高水位時の跡があります。
その後、バイクショップにて最低限の修理をお願いし、ウインカーやメーターがいつまでも曇ったりしてましたが、カブならではのタフさゆえか、特にトラブルもなく通学→通勤に活躍してくれました。
数々の盗難未遂
リトルカブは50ccですので二人乗りできませんが、ゆとりあるサイズで快適なダブルシートを装着。しかしこのダブルシート、公園の駐輪場で一度盗まれかけたので、下の写真のように自転車用のワイヤーロックでシートと本体を繋げていました。
ダブルシート以前に、リトルカブ自体が3回ほど盗難未遂にあってます。耐久性に優れるカブは東南アジア等で人気があり、バイク窃盗団に狙われやすいそうです。ボロいカブだからと油断せず、盗難対策は厳重に。
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郵政カブ購入により、ひとまず引退(2007年)
>>こちらの記事のように、2007年4月、念願であった郵政カブをオークションで購入。さすがにリトルカブを置いておけるスペースもないので、郵政カブを受け取るついでに実家までリトルカブを輸送。うちの親父の近所のアシとして当分ご隠居してもらいます。
友人のリトルカブ(グリーン)を整備
私のカブ熱が伝染してカブが欲しくなった友人。別の友人が鍵を無くして8年ほど放置していたリトルカブを譲り受けることになりました。あらゆる鍵がないので、U字ロックをつけたまま3人掛かりで軽トラへ。端から見るとどうみてもバイク窃盗団ですが、絶妙なタイミングで通りがかった警察官は完全スルーでした。
鍵のないU字ロックは想像以上に頑丈で素人にはどうすることもできなかったため、事情を説明して知り合いの車屋さんで切ってもらいました。ちなみに、U字ロックにはすでに切ろうとした痕跡があり、やはりこのカブも放置中に狙われていたようです。
ガソリンタンクキャップはドリルで破壊し新調、エンジンキーもシリンダーごと新品と交換、ハンドルロックは運良くかかっていませんでした。
↓8年放置の汚れ。
↓ガソリンが腐ってカピカピのキャブレター内部。これらのカスがキャブレターを詰まらせ、ガソリンが通らなくなるのが放置バイク最大の問題です。
↑バラバラに分解して灯油などで清掃。これまでキャブレターがなんなのかすらよく分かっていませんでしたが、ネットで勉強しつつ分解してみるとその仕組みや構造がよくわかり、人間の知恵に驚くばかり。
キャブレターのオーバーホール、バッテリーやプラグの新調、オイル交換、スイッチ類の接点復活、足回りの整備などによって、私の赤いリトルカブより断然快調になりました。
リトルカブで田舎ツーリング
カブが2台揃ったことにより実現した地元カブツーリング。
>>第1回のカブツーリングはコチラ
信号のない田舎の緩やかな上り坂を「マァー」と延々と登る2台のリトルカブ。 しかし目的地間近になり、私のリトルカブに異変が。 どれだけ吹かしてもパワーが出ず、友人のリトルカブに全くついていけません。 エンジンにかなりの負荷がかかっているような雰囲気で無理をすると本格的に壊れるような気がしたため、 目的地到達は断念し喫茶店でまったりしてから、ゆっくり帰ってきました。
↓友人とリトルカブを交換して乗ってみる。私の赤いカブは絶不調。
あとで知ったのですが、今回の不調は「熱ダレ」と呼ばれる現象で、 小排気量の空冷エンジンは、夏場に渋滞にハマったり坂道を登り続けたりしてエンジンが冷えにくくなると、エンジンオイルが高温になり、エンジン内の潤滑効果がなくなるそうです。そのまま無理をするとシリンダーが焼き付いてエンジンが壊れるそうなので、無理せず良かったです。
ちなみに、なぜ自分のリトルカブだけが熱ダレしたのかというと、整備のためにレッグシールドを外していたことが原因かもしれません。カブのシンボル的レッグシールドは泥や風から足を守るだけかと思いきや、エンジンに風を集めて冷却する効果もあるそうなので、外すなら性能の良いエンジンオイルを使うことで熱ダレを防げるという。不調を実感し、原因と対策が分かったことで非常に良い勉強になりました。
11年越しの整備(2011年)
そんなわけで、ツーリング後の整備にも力が入ります。思えば、この赤いリトルカブを本格的に整備するのは2000年の水没後、初めて。
今回の整備メニューは、
・キャブレター清掃
・エアクリーナー清掃
・プラグ交換
・スロットルケーブルとフロントブレーキケーブル交換
・キック部分のパッキン交換
↓この日のために、必要なパーツを買い揃えておきました。
※カブのパーツ類はコチラの店の品揃えが良いです。
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キャブレターは意外とキレイでしたし、イリジウムプラグへの交換も思ったほど効果はなし。最も効果を体感できたのが、スロットルワイヤー交換。10年前の水没のせいか、ケーブルの動きが大変渋くなっており、全開までが重く、戻りもヌルーっとしていたようで、このあたりの感触によって、イマイチぱっとしないトルク感だったのかもしれません。思えば、最悪の場合はアクセルが戻らなくなる危険もあったと思います。
↓スロットルケーブルとブレーキケーブル交換中。
ケーブルを交換し、アクセルグリップ内側に注油して、今までとは比べられないほど滑らかなグリップの回転になりました。キャブ内のニードルを手元で上下させているというのがイメージできるほどダイレクトな感触で、加速減速のキレが素晴らしい。
↓最後に、キック部分からオイル漏れしていたので、パッキンを交換。
そんなわけで、大変有意義な整備でした。数年前までは、バイクのネジ1本緩めるのも怖かったのですが、>>郵政カブの全塗装したり、リトルカブの整備をすることでイジる楽しみが一気に広がりました。
水没と経年劣化により、かなりくたびれた外装のリトルカブですので、今後は本格的な外装カスタムや塗装で、全く新しいカブに生まれ変わらせたいと計画中です。
その後の整備やカスタム記録 (2013年以降)
その後、2013年に地元に移住、2015年に夢のバイクガレージを建ててから、本格的にリトルカブをいじっています。このリトルカブのコンセプトとしては、田畑や野山を駆け回るための農耕用バイク。農機としての実用性を重視して、多少カブ離れしつつも一層愛着がわいています。関連記事は以下から。