【お知らせ】 HONDAさんの公式サイト内「原付クラブ」にて、カブに関する記事を担当させていただいています。

>>原付クラブ 山のくらし ときどきカブ by 今井ヨージイラストレーション

郵政カブ(MD90 ) 自家塗装と10年超えの整備記録

ヤフオクで郵政カブを落札

(2007年4月) >>リトルカブでカブに目覚めてからというもの、ずっと夢だったのが郵便配達で使われている郵政カブ。念願かなって、2007年春に初ヤフオクにて接戦の末落札し、デコトラ(レンタカー)を転がして隣県まで受け取りに行きました。高速のインターまで出品者の方が運んでくれて、無事、取り引き成立。

↑こちらが郵便局が正式採用しているカブ、ホンダMD90です。 バイク乗りの中でも一部のカブファンのさらに一部のコアな人々から人気があるものの、市販されていないためあの手この手をを使わないと手に入らない大変ニッチなカブです。

上の写真が少々ややこしいのですが、 写っている2台のカブのうち、赤い方は学生の頃から乗っていた>>リトルカブで、赤くない方が郵政カブです。郵政カブは赤いままだと何かと誤解を生み紛らわしいことになるので、元オーナーによって大変シャイニーなブルーに塗装されています。赤いリトルカブはひとまず引退ということで、ついでに実家まで運搬中。

ちなみに、トラックにバイクを積むのは初めてなので、けっこう怖かったのですが、お世話になってるバイク屋さんにバックル付きのベルトを借してもらい、積み方のコツを習ったので、 途中で吹っ飛ぶ事なく400km走破できました。ちなみにコツとしては、前輪を荷台前面に押し付けるかたちでフロントサスが沈むようガッシリ固定して、後輪は左右にふられない程度に固定する感じです。

すでに走行距離25000キロの郵政カブなので、メンテとか塗装とかしつつ、俺流カブに育てていきます。

※オピネットにて郵政カブの記事をかかせてもらいました。
>>オピネット・モノのある生活

実用的なリアボックスを搭載

この郵政カブには、嫁いできた時点で巨大なリアボックスがついていましたが、さすがにデカすぎたので外していました。(右写真) しかし、買い物や打ち合わせへ出かけるための実用面はUPさせておかねばならないので、カスタマイズ。で、近所のホームセンターで売ってたオバさん臭いリアボックスを搭載しました。オバチャボックスと命名。そして、その内部もカスタム。スターバックスのお持ち帰りで使われる、カップを固定する紙を、両面テープで貼付けてスタバお持ち帰り仕様にしました。

>>バイクのリアボックス

郵政カブのフロントスプロケットを交換

(2007年5月) スプロケットを最高速重視に交換。 郵政カブは重い荷物を積んで発進と停止を繰り返すため、加速が強めで最高速遅めの仕様なのですが、それを逆にした感じです。高速時のエンジンの雄叫びがマイルドになった気がします。ちなみにこのスプロケットは、ホンダのセロー用(16T)らしいです。

>>AFAM(アファム) フロントスプロケット 26200-15

フロントタイヤを交換

(2007年9月) 5月に買ったものの忙しくて放置していた前輪タイヤ。カブのタイヤは自転車のタイヤに近いので、自転車屋でも交換してくれるそうですが、カブマニアとしてはタイヤくらい自分で換えるべきだ、という神のお告げで、お世話になってる>>今井オートさんに 2時間ほど弟子入り。チューブタイヤは交換が難しいとは聞いていましたが、想像以上に技術と度胸の必要な作業でした。かなり力がいるのに、一歩間違えるとチューブに穴があいてオジャンになるため、豪快かつ慎重な職人の技が要求されます。
結局、一番の山場は自分がやるとまず失敗しそうなので師匠にやってもらいました…。後輪はひとりでがんばります。

>>IRC 井上ゴムバイクタイヤ NF30 フロント 2.50-14 4PR

そんなわけで新品になった前輪タイヤと、前後輪、ベスト空気圧にしてもらったため見違える程スムーズな走りになりました。蚊にさされまくってボコボコになりましたがやはり自分でバイクをいじるのは異常に楽しい。この勢いで全塗装にも突入したいところ。

郵政カブのタイヤ交換

DIYによるカブの全塗装に挑む。

(2008年5月) 作戦としては、なるべくバラさず手間かけず、2008年のゴールデンウィーク中 2,3日で作業完了するつもりでしたが、凝り性なもので手が抜けず、気がつけばバラバラに。
果たして元に戻るのでしょうか。様子を見に来てくれた今井オートさんも「3ヶ月くらいかかるんじゃね?」と…。

基本的なプランとしては、前のオーナーさんが塗ったゾッキーブルー(←勝手に命名)を拭き取り、郵政レッドの上に下地を作って本塗装へ。しかし、ゾッキーブルーがどうしても落ちないパーツは、リムーバーという、ゴム手袋すら溶かす恐怖の液体で郵政レッドもろとも溶かして剥がします。

鉄がむき出しになった状態では見る見る錆びていくので、乾かして脱脂し、すぐに下地のプライマーを塗ります。グレーになっているのがプライマーを塗った状態。

錆びによる穴をパテで埋める

今回の難所はリアフェンダーの隠れた癌(↓赤矢印)。塗装の下にサビが発生しており、ボコボコです。サビは完全に取り除かないと再発するそうなのでドリルでひたすら掘削。

クランケは想像以上に末期状態でした。摘出後の大穴にパテ(黄色いの)を盛り、固まったら金属との境目が触って分からなくなるまでひたすら研磨。この辺の作業は異常に楽しい。

缶スプレーによる地道なウレタン塗装

パテ埋めやプライマーで下地を作ったあと、いよいよカラー塗装へ。今回はDIYゆえ手軽な缶スプレーによる塗装となります。ホームセンターの缶スプレーで気に入る色があればいいのですが、ああでもないこうでもないと色に悩み、行き着いたのがカラーペンオーダーショップ。大抵の車に合わせた色の缶スプレーを作ってもらうサービスです。

悩んだ末に今回選んだ色は、日産エクストレイルのアッシュカーキと、日産エスカルゴのベージュ。仕上げのクリア塗装にはウレタンクリアを使用しました。けっこういいお値段で、一度混合したら24時間以内に使い切らないといけないのでご利用は計画的に。また、ウレタン塗料は毒性が高いので吸い込まないように十分な注意が必要らしいです。

予想通り、凝りすぎて2,3日で終わるわけもなく、まだ気の遠くなる道のりが残されていますが、時間を見つけては、ちょこちょこと進行中。合い言葉は「忍耐」。完成はそのうち…

リアキャリアなどの塗装

(2008年8月) キャリア類は構造が複雑なのでしばらく見て見ぬふりをしていたのですが、お盆に帰省した際、重い腰をあげての作業再開。古い塗装を剥がしプライマーを塗ってカラー塗装。

(2009年1月) 夏にカラー塗装までしたリアキャリアを正月にクリア塗装。どんだけスローペースなのかと自分でもビックリです。あとは、クリアがタレた部分を処理したり、コンパウンドで仕上げて、本体に取り付けるだけですが、いったい何ヶ月先になるのでしょうか。

塗装後の外装周りの整備

シートを交換

(2009年6月) 常々よりサイズの割に重い(重量が)ような気がしていたベージュシートですが、よくよく観察すると明らかに水を吸っているような…。

さらに、車体の新しい色にベージュシートは似合わないので、その筋では有名なお店、>>アウトスタンディングさんにて、かなりニッチな、郵政カブ用オリジナル黒シートを購入しました。これを買う人が世の中にどんだけいるのか心配になりますが、本来、使い古された郵政カブは海外に売り飛ばされてさらに酷使される運命なので、そっちの国ではそこそこ需要があるのかもしれません。というわけで、3900円という安さ。

前カゴと左ミラー装着

(2009年11月) オバちゃんボックスはいまひとつスタイルが気に入らなかったので、カブにふさわしい特大前カゴを購入。カメラバッグも入りますが、それほど深くないのでネットをかけたりしないと吹っ飛んでいかないか少々不安です。ついでに左ミラーも入手しました。

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塗装&メンテナンス完了

2007年春に入手し、2008年春に塗装をはじめ、どんくさいにも程がある速度で整備してきましたが、最後の実用的カスタムを施し、ようやく自分の中で完成宣言しました。

悩みに悩んだ色は、某国産車のアッシュカーキという色。限りなくグレーに近いカーキ系の色だと思っていたのですが、予想外に普通のカーキだったため、ワイルドなミリタリー風になりました。初挑戦の素人塗装ですが、度々アドバイスをくれた塗装のプロからは「ほほぅ…思ってたよりは断然良い。」というお言葉をいただきました。内心、かなり残念な結果になると思っていたようで…。
そんなわけで、長かった郵政カブ整備もこれでいったん終了です。

今のところ、乗る機会はあまりないのですが、長年憧れた郵政カブがオリジナル仕様で所有できて幸せ一杯です。暖かくなったらのんびりツーリングでもしたいと思います。

以下、2020年5月 整備の記事を追加

このページを作ってからかなりの期間が空いたため、その後の整備記録をまとめました。2013年に岐阜県へ移住し、2015年には念願のバイクガレージも完成したため、カブの整備も捗っています。

フロントフォークのオーバーホールとガバナーの修理

(2013年5月) 常々気になっていたフロントフォークのオイル漏れを修理してもらうため、お世話になってる今井オートさんにオーバーホールを依頼。その際、エンジン音に違和感があったらしく点検してもらったところ、ガバナーがバラバラになって機能していないとのことで修理してもらいました。

レッグシールドの交換

(2016年10月) 以前、うっかりカブを倒してしまったときレッグシールドの一部が割れてしまっていたのですが、たまたま知り合いの車屋さんに立ち寄ったところ「なぜか倉庫にカブのレッグシールドがあったからあげるわ」ということで新品のレッグシールドをいただきました。型番や年式違いで使えるものか確信はなかったのですが、試してみたらまさかのシンデレラフィット。ピカピカのレッグシールドになりました。

穴の空いたマフラーを交換

(2016年7月) 2013年の引っ越しの際、100Kmを超える距離を走っていると排気音に異常が。確認したところ、マフラー下側のサビが進んで穴が空いていました。その後、アルミテープやマフラーパテで穴を塞いでいましたが、それも吹っ飛んだため、ヤフオクで中古の純正マフラーを購入。そこそこ状態の良いマフラーになりました。

プラグ交換とキャブレター掃除

(2018年8月) 名古屋にいる頃から、稀に加速時「ガガガッ」と失速するノッキングのような症状がありました。クラッチの滑りか抜けのように思えたため、見よう見マネでクラッチ調整をしてみては首をひねっていたのですが、田舎暮らしになって登坂が多くなるとその症状がより顕著に感じるように。たまたま、身内の車で似た症状があったためプラグを交換した話を聞いたので、郵政カブもプラグを交換したところ、あっさり改善しました。灯台下暗しな一件。
最近乗る機会が少なかったため、キャブレター掃除やオイル交換をしておきました。

今後の郵政カブについて

>>リトルカブはカブ離れしたスタリングにカスタムして楽しんでいますが、郵政カブと>>スーパーカブ90はオリジナルの状態で末永く維持していきたいと思います。

[2020-12-19] 郵政カブツーリングに向けて整備した記事を公開しました。

https://www.instagram.com/p/BG0W4rsRiL7/